逃げない選択

2016/12/21

のっぱらのAくん

彼はいつもいつも

困ったことがあると言い訳したり、人のせいにしたりしていた

 

自分のことなのに

お母さんのせいにしたり

友達のせいにしたり

その場その場を誤魔化したり

 

Aくんは本当の事のように話をするので春の頃は誰も気づかなかった

でも、だんだんおかしいとみんな気付き始めた

いつもいつも本当とはちがうんじゃない?って思い始めた

 

「あれ?さっきはそんなこと言ってなかったよねえ?」

「えっ?○○ちゃん悪くないよ!」

と言い始めた

 

そのたびにAくんは苦しんでいるように見えたが

言い訳をさらにさらに繰り返していた

 

だから、みんなは

おかしい?なんかおかしい?

なんだか心がもやもやする

なにかが違う

自分の事じゃないの?

やったのは自分だよね?

それをAくんに伝え続けた

 

 

私はのっぱらの子どもたちは

自分と同じような育ちをしてほしくない

自分から逃げる生き方ではなくて

自分事として受け止めてほしい

少なくとも私は自分の人生を

うまくいかなかった部分を人のせいにして逃げてきた

逃げることは楽で向き合うことは苦しい

だけど、逃げることは幸せではない

 

私は子どもたちには幸せを選択してほしい

 

そんな願いを持っていた

 

 

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あれから1ヵ月半

 

Aくんは言い訳をしなくなっていた

そんなことにあまり気付かないでいた私たち

 

そんなときTちゃんが誤魔化した

泣きながら誤魔化した

 

その時Aくんが言った

 

   俺も分かるよ

   俺もそうだった

   俺も前は本当の気持ちを言わないで

   人のせいにしたり

   誤魔化したり

   言い訳をしてた

 

   人のせいにして

   しゃべってるときはなんかくらかった

   苦しかった

   本当の自分の思ってることがばれるんじゃないかってドキドキしてた

 

   だけど、

   誤魔化してると分かっていたけど止まらずしゃべってた

   しゃべっていると

   違うなあ~と思っていてもしゃべってた

   でも、誤魔化ししても絶対に誰かが本当のことを知ってる(見てる?)から

   最初から本当のことを言った方がいいなあって思って。

 

 

   誤魔化しなしでしゃべると

   心をおそうじしたみたいにスッキリした気持ちになる

   それが分かったから今はドキドキしないんだよ

 

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誰でも目の前のことを自分の責任として考えるより

人のせいにしたりして逃げたくなる

人間の弱い部分だ

だから、そんなAくんの気持ちが大人は分かるのだ

大人はいつも逃げてばかり

言い訳したり

人のせいにしたり

逃げていることさえも気づかない

これが当たり前の大人の姿

 

しかし、Aくんは苦しんだ

そして、向き合ったのだ!自分に!!

自分の事を自分の事として考えることを選択したのだ!

 

本当に本当に彼を尊敬します

 

また、子どもたちに教えられた

あぁ!!子どもってすごい!!!

大人がいかに未熟なのか身に染みる

ありがとうってそれしか言えない

 

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