私の思う森のようちえん④~センス・オブ・ワンダー~

2016/08/31

度々、自主保育の話になるが

まだ子どもが3人しかいなかった頃

もなみ園(私たちが活動している場所)

うどん作りをした

 

雨が降っていた

 

うどんを寝かせている間

当然子どもたちは雨と戯れる

 

雨の中の景色は

それはそれは美しい

 

カエルがすぐそばまでやってくる

雨の音が美しい

 

雨でも子どもたちは

雨だからこそ子どもたちは

雨を楽しむ

 

昼頃

うどんが出来上がる頃

雨が強くなってきた

 

雨の中のうどんは

美味しい

けれど

雨は激しくなってきた

 

そしたら

景色が変わってきた

 

木がしなだれる

木がおばけの手みたいになった

 

 

川の色が変わった

見えていた石が見えなくなった

 

いつも遊んでいる

楽しい場所が

怖い場所になった

 

 

「怖い!!」

 

 

と子どもたちが泣き出した

 

怖がる子どもたちを

抱っこして川を渡った

 

 

これ9年前の話

 

 

未だにあの日の事は忘れないと

子どもたちは言う

あの日に食べたうどんの味も

あの日に見た景色も

 

 

 

この子たちは

自然には

妖精がいると信じ

自然は

美しく楽しく

心が躍り

そして、怖いものだと知っている

 

まさしく

センス・オブ・ワンダーだと思う

 

自然は

大人が与えるものではなくて

子どもが感じるものだと思う

 

森の中で

1ヶ所だけ光が射して

そこの苔が光輝いているのを

忘れないこと

 

柿の木が葉っぱが落ちて

「はだかんぼさんがもなみ園で待ってる」

と柿の木の事をはだかんぼさんって言ったこと

 

「大丈夫

根っこが支えてくれる」

と根っ子をつかみながら山を登ったこと

 

寝っ転がったら

空が海で

雲が魚になったこと

 

葉っぱが風で落ちてきて

それがお日様でキラキラ光って

きれいだったこと

 

 

まだまだあるけどこれ全部

子どもが教えてくれた

感じたこと

 

 

いつも

子どもたちは

発見し

感動し

心を踊らせる

 

感じることは

大人は伝えられない

自然の中だからこそ

子どもたちは感じられる

私たち大人は

それを子どもと一緒に

感じてみるしかできない

 

 

感じたら感じた分だけ心が豊かになる

 

自然の中で育った子どもたちは

心が豊かで大きな人になるだろう

と思う

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