森のようちえん卒園したらどんな子になる？

2015/10/02

DSCF1267森のようちえんの活動をしているとよく聞かれるのが

「森のようちえんに行った子ってただ放任されて遊んでるだけで、小学校に行ったら大変で困るんじゃないの？」「大きくなったらどんな子に育つの？」とか色々質問されます。

 

私が森のようちえんに関わってまだ9年目。大きい子で中学生。わが子は小学生。だからどんな大人になるのか、はっきり言って分かりません。

だけど、小学校に行ってなんだかほかの子とはちょっと違うかなあ～なんてところはあるわけで。

そのあたりをお伝えするのが良いのかな～と思っています。

 

Kくんが小学3年生の時の話です。

 

KくんのクラスのAくんのお母さんにこう言われたそうです。

 

「うちの子支援クラスに行ってるじゃない。だから、なんでもやることとか遅くってね。4月にクラスが変わって保育園が一緒だった子に結構いじめっていうか、からかわれてたっていうか・・・実は本当に大変だったのよ。」

 

「それでね、席替えがあってKくんの隣になったらね、Kくんがうちの子が困ってる時とかにさりげなく助けてくれるんだって。面倒みてくれるって。で、一緒に遊んでくれるし、もうありがたくって。だから、うちの子Kくんに救われたの。すごいわねえ～Kくん。本当にありがとうございます。」

 

な～んてKくんのお母さん、寝耳に水。そんな話本人から全く聞いたことなかったそう。

でも、やりそうだなあって思って本人に聞いたそう。そしたら、

 

「別に仲いいだけだよ。」

 

ってそれだけ。

 

つまり、あの子はこれができないとか、やることが遅いとかそんなの全然気にしてなくって、Aくんって子を広く見てるっていうかね。さりげない優しさもやってあげてるとか、面倒みてあげてるとかではなくて、仲いい友達だからってことらしい。

 

こんな話聞くと、あ～、森のようちえんの子ってやっぱり違うよな～って思っちゃう。
ものの考え方とか人との付き合い方が深くって多面的に捉えることが出来るていうか。時々、いえ、いつも感じるのが大人よりも柔軟でありながら大人より大人？みたいな。

 

彼らがどんな大人になっていくか本当に楽しみです。